【御所市】掖上鑵子塚古墳

●わきがみかんすづかこふん

後円部

どんな古墳?

国見山(御所市)から北に延びる丘陵の先端を切断して築造した前方後円墳。全長は149mで南葛城地方では室宮山古墳(御所市室、238m)に次ぐ規模です。主体部は未調査のため、埋葬施設は明らかではありませんが、竪穴式石室の中に長持形石棺が収められていたと伝わっています。

前方部が後円部直径に対して短く、前方後円墳と帆立貝形古墳の中間の形状をしています(規制が働いたと考えられています)。また周囲には周濠がありますが、前方部南側のコーナーに円墳がある関係で形がゆがめられています。

諸説ある被葬者

5世紀後半ごろの築造と考えられていることから葛城地域の首長級の墳墓ではないかと言われていますが、被葬者の説は様々。

日本武尊(『和漢三才図会』『聖蹟図志』)や、孝安天皇(『陵墓志』)、武内宿禰(『山陵志』)、近年では葛城本宗家の円大臣眉輪王らの墓に否定する説もあります。いずれにせよ、葛城にゆかりのある人物であるということには変わりはないようです。

周濠の円墳?
基本情報 Basic Information
掖上鑵子塚古墳/わきがみかんすづかこふん
  • 住所: 御所市柏原875