染織品と松浦屏風-織物・染物・刺繡 いろとりどり-
糸を紡ぎ、布を織り、染め、縫う。こうしてできた染織品は、古くより人々の生活を豊かに彩ってきた。
日本では、飛鳥・奈良時代に中国の隋・唐時代頃の染織品の影響を受けて技術が発展し、中世から近世にかけては、中国の元・明時代頃の高級織物やインドの更紗などが盛んに輸入され、茶の湯の世界で珍重された。世界のいろいろな地域と関わりながら、経済とともに染織の技術が発展し、様々な文様で飾られた衣装が生み出された。
本展では、飛鳥・奈良時代の貴重な上代裂や、茶の湯の世界で尊ばれた名物裂、エキゾチックな趣きのインド・中東の布、美しい衣装の描かれた日本の近世の風俗画などが展示される。