12月22日[月]

【ならふしぎ】丙午生まれの女性は災いを招く?

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迷信ゆかり『八百屋お七』は 大和高田に眠る

2026年の干支は「丙午(ひのえうま)」。丙午に生まれた女性については「気性が激しく、嫁ぎ先に災いをもたらす」などの迷信が昔から言い伝えられています。過去には出産を控える夫婦が増え出生数が激減する現象も起こったほど、根強く信じられてきました。

迷信のもととされるのが八百屋お七。江戸の町娘で、恋人に会いたい一心で放火事件を起こし、火刑に処されたとされます。井原西鶴の『好色五人女』に取り上げられたことで広く知られることとなり、歌舞伎や浄瑠璃などの諸作品にも多く描かれています。
それらの作品の中でお七が「丙午生まれ」と描かれたことで、丙午生まれの女性が疎まれるようになり、いつしか今日の迷信に変化し広まっていったと考えられています。
常光寺(大和高田市)
大和高田市の常光寺には、お七のモデルといわれる「志ち」の墓があります。お七の物語は、西鶴が伊勢に向かう途中、当地に宿泊した際にこの逸話を聞き、それをモデルとして書き上げたとも言われています。
東京都にあるお七ゆかりのお寺では、火難除けや縁結びなどのご利益があると信仰を集めているそう。志ちの墓に手を合わせたら、よいご利益を授かれるかも? これまた迷信か。
「志ち」の墓

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