橿原市の橿原神宮では4月22日から同社内拝殿の特別参拝と共に現在保存修理中の文華殿の特別公開を行う。5月8日まで。
文華殿は、天保15年(1844)に建てられた柳本藩陣屋御殿の一部を昭和42年に同神宮に移築、復元した建物で「旧織田屋形大書院及び玄関」として重要文化財に指定されている。
柳本藩は織田有楽斎(信長の弟)の五男・尚長を藩祖とし、代々織田家が藩主を務めた。
御殿の屋根には織田家の家紋「織田木瓜」を刻んだ瓦が葺かれ、また藩主と家臣の対面の場であった大書院は三段に高くなる床に極彩色鮮やかな彫刻の欄間と格式の高さを感じる。
特別公開では神職の案内で素屋根内部から修理現場の裏側を見学できる。
神前により近い場所での特別拝観と近世の藩邸建築を間近に見られる貴重な機会、ぜひ堪能してみては。