〈名張市〉ひやわいを抜けながら、影絵とレトロな町並みを散策 2025.10.25 ごえちゃん 名張は秀長の養子だった藤堂高吉の町!? 来年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』主人公・豊臣秀長の養子でもあった藤堂高吉が、後半生を過ごした町、名張市。かつては大阪・奈良方面と伊勢を結ぶ初瀬街道の宿場町として栄え、今もその面影が残る。名張特有のひやわい(細い路地)を巡って、風情のある旧町を探検! ひやわい ひやわいとは… 人ひとりがやっと通れるくらいの迷路のように入り組んでいる細い道のこと。 名張の旧町に今もあちらこちらで見られ、歴史や文化を感じられる魅力的な空間となっている。 ひさしとひさしの間の“ひあわい”が語源らしいよ! ルートをPDFで見る 【歩行距離:約5.3km】 【目次】 ❶ 名張藤堂家邸跡 ❷ ひやわい散策 ❸ 伊賀まちかど博物館 はなびし庵(すみた酒店) ❹ 丸福精肉店 元町本店 ❺ やなせ宿(しゅく) ❻ 宇流冨志禰神社 ❼ 積田神社(せきたじんじゃ)(春日大社奥宮) 三本松駅 スタート 名張駅 ❶ 名張藤堂家邸跡 1636年の藤堂高吉から明治維新まで、11代にわたり居を構えた名張藤堂家の屋敷跡の一部。この建物は1710年の名張大火の後再建されたものだそう。貴重な日常生活部分の「中奥」や、実際に使われていた兜・書簡などが見学できる。 藤堂高吉は、織田信長の重臣・丹羽長秀の三男として生まれ、幼少期は豊臣秀長の養子として過ごした。その後、実子がいない秀長の家臣の藤堂高虎の養子となったが、高虎に実子が生まれたため跡継ぎにはならなかった。今治から領地替えで名張へ入ったあとは本格的な町づくりを進め、家臣や領民から大いに慕われたそう。 名張藤堂家邸跡 住所: 三重県名張市丸之内54-3MAP TEL: 0595-63-0451 営業時間: 9:00~16:30 定休日: 月・木曜(祝日の場合翌日) 料金: 大人 200円、高校生 100円、小中無料 駐車場: あり 壽榮神社(ひさかじんじゃ) 名張藤堂家邸跡すぐ裏にある、藤堂高吉を祭神とする神社。 ❷ ひやわい散策 細い迷路のような道が旧町のあちこちで見られ、散策するだけでワクワク♪ 町中の古い看板も情緒があって、歩くだけでタイムスリップしたかのよう。 縁夢寿美像(えんむすびぞう) 町を流れる城下川(じょうげがわ)のほとりに、2人がハグしている像が♡ 恋も仕事も人との縁も「生きる事すべてが縁むすび」。なんかステキ♪ ❸ 伊賀まちかど博物館 はなびし庵(すみた酒店) 築170年のすみた酒店の、書院造の座敷のひと部屋で“歴史影絵劇”を上演。9代目のご主人が打つ開演の拍子木と共に、奥様が作った切り絵で劇が始まる。名張の歴史や文化を題材に、オリジナルの歴史影絵劇を制作、色々な演目を期間ごとに上演しているよ。ご夫婦で上演を始めて20年ほど。ストーリーやナレーションには、歴史に詳しい知人や近所の高校の生徒が参加しているんだって。地域の方々を巻き込んで完成しているとは、角田ご夫婦あってこそ。 酒類の販売をする店内には、歴史的価値のある先祖伝来コレクションがたくさん展示。貴重な書物や食器、調度類など、当時の生活を想像してみるもの楽しかった♪ 百聞は一見にしかず、ここは絶対に寄ってほしい~! ★今は『名張藤堂家初代 高吉公物語』を上演中。お茶付き 夫婦お二人で「劇団ふたり」 伊賀まちかど博物館 はなびし庵(すみた酒店) 住所: 三重県名張市中町370MAP TEL: 0595-63-0032 営業時間: 10:00~18:00 定休日: 木曜 席料: 500円(4人~/要予約) 駐車場: あり(1台) 宇流冨志禰神社(うるふしねじんじゃ)一の鳥居 はなびし庵のすぐ前に存在感を放つ鳥居が。この通りは後で向かう宇流冨志禰神社の参道だって。 ❹ 丸福精肉店 元町本店 忍者が店頭でお出迎え! 伊賀牛を使った揚げたて手作りコロッケは言うまでもなくおいしい♡ これが丸福さんの忍法(精肉技術)なのか!? 店内には、おもちゃの手裏剣と的が置いてあったので、コロッケが揚がるのを待ってる間にひと投げ。おぉ‥意外と難しいわね・・・的に刺さらない(笑)。何投目かで成功! 手裏剣のあとのコロッケは、よりおいしく感じた(^^ 伊賀牛はほとんどが地元で消費されるというから、現地でぜひ! ▼ 丸福のコロッケ+みんちボール 丸福精肉店 元町本店 住所: 三重県名張市元町391-2MAP TEL: 0595-63-3400 営業時間: 9:30~18:00 定休日: 月・水曜 駐車場: あり ❺ やなせ宿(しゅく) 明治時代、薬商細川家が大宇陀にある「薬の館」の別邸として建築。歴史的町並みの保存整備に関する拠点として、改修・公開している。中でレストランやイベントを開催し、交流の場となっているよ。 駄菓子も販売。懐かしい♪ 名張市旧細川邸 やなせ宿 住所: 三重県名張市新町136MAP TEL: 0595-62-7760 営業時間: 9:00~17:00 定休日: 月曜 駐車場: あり ❻ 宇流冨志禰神社 古文書などは焼き討ちで消失したが、崇神天皇の時代、同社に倭姫命の巡行があったという伝承も。藤堂家から寄贈された室町・江戸時代の能面と狂言面を45面保管。予約すれば見学可能。 ★10/26(日)秋季例祭 主祭神「宇奈根命(うなねのみこと)」は水と穀物の神。 花札風お守り オリジナルのお守りがかわいい☆(十二支柄) 宇流冨志禰神社 住所: 三重県名張市平尾3319MAP TEL: 0595-63-0486 駐車場: あり 徳蓮院(とくれんいん) 名張藤堂家の菩提寺。初代高吉から一族が祀られている。 徳蓮院 住所: 三重県名張市平尾3152MAP ❼ 積田神社(せきたじんじゃ)(春日大社奥宮) 「南都春日大社奥宮」ともいわれ、767年、鹿島大神(かしまおおみかみ)が常陸国(ひたちのくに)(現在の茨城県)から大和国(やまとのくに)春日大社に遷幸の途中に立ち寄られて鎮座されたとか。 紅葉の時期には参道が黄金色のイチョウのじゅうたんと、赤く染まった紅葉が美しい神社。お散歩中の方が、すてきな写真を見せてくれた♪ 積田神社(春日大社奥宮) 住所: 三重県名張市夏見2162MAP TEL: 0595-64-0735 駐車場: あり 鏡池 川の向こうにある池で、遷幸の際に神影が映ったことから名づけられた。奈良市猿沢池と水質が同じで、この池が濁ると猿沢池も濁ると伝えられているそう。 名張駅 三本松駅 ゴール 【旅を終えて】 名張の旧町は、なんだか奈良に雰囲気が似ていて面白かったです。町の皆さんも親切でとても楽しい旅でした。藤堂高吉の功績とノスタルジックな町並みが、大河ドラマ『豊臣兄弟!』放送に合わせて広まるといいなぁ。