飛鳥資料館の庭園に、新たに復元した酒船石遺跡の亀形石槽が初公開。展示室と庭園の双方を利用して、多彩な飛鳥の石造物の魅力に迫ります。
飛鳥は石の都と形容されるほど、飛鳥時代の人々はさまざまに石材を利用していました。石人像、須弥山石、猿石、亀形石槽など、独特な意匠の石造物が飛鳥の各地に点在しています。これらは何のために造られたのかわからないものも多く、謎の石造物として古くから人々の関心を集めてきました。このほかにも、多くの石造文化財が飛鳥の古代文化を彩っています。
飛鳥の石造物の中には実物を容易に見ることができないものもありますが、飛鳥資料館の庭園では長年にわたって製作した代表的な石造物の精巧な復元品を野外展示しています。今回、新たに復元した酒船石遺跡の亀形石槽が初公開となります。本展覧会では、展示室と庭園の双方を利用して、多彩な飛鳥の石造物を紹介し、その魅力に迫ります。
また、飛鳥資料館に展示している石造物の復元を手がけた石工の左野勝司氏のご協力によって、近現代に実際に使われていた石工の道具などをご紹介します。
石で造られた文化財の魅力を感じながら、展示室の資料を見学し、あわせて庭園を散策していただければ幸いです。