平城宮跡資料館では、毎年、秋期特別展として「地下の正倉院展」を開催し、平城宮・京跡出土木簡の実物展示をおこなっています。
本年は「木簡を科学するⅡ」と題し、木簡のモノ(木製品・木質遺物)としての性質に着目した分析・調査や、自然科学分野の手法を応用した木簡研究の成果などをご紹介します。
2014年の「地下の正倉院展」では、木簡の樹種や保存処理の方法、木製品としての特質などに焦点を当てた展示をおこないました(「木簡を科学する」)。本年の展示は、その続編にあたり、文字資料としての側面に注目が集まりがちな木簡に対して、通常とは少し異なる切り口から光を当てる展示となっています。また、最新の調査・研究の成果から、将来、さらには未来の木簡研究のあり方にも想いを馳せていただけると幸いです。