〈大和郡山市〉明治初期の木造回廊建築「旧竹井楼」を宿泊施設に。国内外から出資者募集(9/4~) 2026.9.11 鮎 奈良県内に例のない民間主導による保全大和郡山市・大和郡山まちづくり(株)と連携 歴史的建造物の継承支援事業を展開する株式会社Planet Labs(プラネット ラボズ)は、奈良県大和郡山市の木造回廊建築「旧竹井楼」を宿泊施設にする計画を発表。 大和郡山市および大和郡山まちづくり株式会社と連携し、建物の保全と宿泊施設化に向けた投資募集を2026年9月4日から開始しました。 「PlanetDAO旧竹井楼」と名付けられたこのプロジェクトは、老朽化や維持費の負担から、集合住宅への建て替えも選択肢のひとつとして検討されていた歴史的建造物を、所有者・地域・世界のサポーターが共同出資者として支え合い、保全と活用の道を選んだ取り組みです。 老朽化と維持費の負担で失われつつある『回廊建築』を未来へ 明治初期築の木造2階建てである「旧竹井楼」は、奥行きのある建物内に光と風を届ける「中庭」と、それを取り囲む「回廊」が特徴です。 建物内で他の人と鉢合わせしないようにプライバシー動線が緻密に設計されているのは、遊郭を営むための回廊建築ならではのものです。当時の職人技と歴史的意匠を今に伝える、極めて貴重な建築遺構です。 大和郡山城下町の一角にある洞泉寺町では、こうした木造回廊建築が数多く建ち並んでいましたが、近年は老朽化や莫大な維持費の負担から次々と取り壊されています。 2020年には同町内に残っていた4棟の回廊建築が一度に解体されて更地となり、現在、町内に残されている回廊建築は、大和郡山市が保存・一般公開する「町家物語館(旧川本楼/国登録有形文化財)」と、本プロジェクトの舞台である「旧竹井楼」を含めたわずか数棟を残すのみとなっています。 築120年を超える木造建築であり、規模も大きいことから、維持管理や老朽化対策にかかる費用が課題となっていて、今後のあり方を検討する中で、建て替えも選択肢として挙がっていました。 しかし、「先祖代々守ってきた建物をなんとか残したい」というオーナー・竹井勝利さんの願いと、地元大和郡山で空き家再生を牽引してきた大和郡山まちづくり株式会社、そして世界のサポーターを結ぶPlanet Labsの出会いにより、保存・活用への道が開かれることとなりました。 PlanetDAOは、消えゆく日本の地方資産(空き神社仏閣・古民家など)を世界のサポーターとともに保全する、日本初の「株式会社型インベストメントDAO」モデル。 2024年の開始以来、和歌山県那智勝浦町、神奈川県葉山町、新潟県佐渡市などの歴史的建造物の保全に世界23カ国・289名の共同オーナーが参画し、累計1億円超の資金を調達してきました。 小口の共同オーナーが参画する分散型自律組織で、このDAOは出資者に対し、事業参加の機会や事業の透明性を確保。今回は6,077万円の出資を募ります。 記者発表・説明会の様子 宿泊施設は2027年4月の開業予定。2人部屋を3室、4人部屋を1室設けるほか、地元食材を使う調理体験ができるキッチンも設置されるとのことです。