【天川村】五代松鍾乳洞
●ごよまつしょうにゅうどう
個人が掘り当てた鍾乳洞
五代松鍾乳洞は、昭和4年（1929）に赤井五代松によって発見されました。それから赤井一族が私財を投じて十数年の歳月をかけ探洞と整備を行いました。その功績を称えて「五代松」の名が鍾乳洞に付けられ、ブロンズの胸像も建てられました。
奥行きは80m以上、鍾乳石は20～30㎝から大きいものでは3～4mもあり、最大の石柱は「大黄金柱」と呼ばれ、高さ8mにも及びます。モノレールで山の斜面を上がり、ヘルメットを着用して洞窟内を見学するので探検隊気分が味わえます♪
鍾乳洞が生み出す名水
五代松鍾乳洞付近から湧く天然水は、洞窟の奥から“ごろごろ”と音を立てて流れる様子から「ごろごろ水」と呼ばれています。古くは「仏水秘水（ぶっすいひすい）」と呼ばれ、大峯参詣の行者たちがこの水で喉を潤したと伝わります。
天川村洞川地区は、太古の造山活動において石灰岩の地層が隆起してできたカルスト地形。長い年月をかけ石灰岩層で磨かれた水は、自然のミネラルだけでなくカルシウムも豊富に含んだ軟水です。
地区内の神泉洞、泉の森と合わせて「洞川湧水群」として環境省の名水百選に選定されています。ごろごろ水のみ採水が可能で、鍾乳洞の麓に採水場が設けられています。蛇口をひねるだけでペットボトルやポリタンクに水を汲むことができるので、ぜひ一度味わってみては。