天理大学ラグビー部(写真撮影時だけマスクを外していただきました)
コロナ感染症を乗り越え、今年こそ日本一だ!
昨年、日本中が感動したラグビーワールドカップ。
そのラグビーで今年注目したいのが天理大学だ。
柔道や野球で名を轟かせる同大学だが、ラグビー部も目覚ましい実績を上げている。
2015年ワールドカップ日本代表として活躍した立川理道選手(クボタスピアーズ)や2019年同日本代表の木津悠輔選手(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)を輩出しているほか、18-19年、全国大学選手権決勝戦まで進み惜しくも準優勝。
19-20年は3位。今年こそと士気が高まる矢先、今夏部内で新型コロナ感染者のクラスターが発生し、8月半ばから約1か月間練習が中断された。
コロナ禍でのバッシングや部員全員隔離などつらい経験を乗り越えて、
再び全国制覇に燃える天理大学ラグビー部を取材!
〈小松節夫監督に聞く〉
― コロナの騒動、大変でしたね

天理大学ラグビー部は168人全員が寮生活を送っています。
予防対策はしていたのですが、最終的に63人が感染しました。感染者が出てから、私は保健所や病院の対応に忙殺されてラグビー部がどうなるかとか考える余裕もなかったほどです。

世間から大学へのバッシングもあったようですが、大学側と天理市が全部受け止めてくださいました。
陰性の子も全員2週間隔離でしたが、幸い天理教施設などをお借りし、そこで過ごさせてもらって二次感染が起こらず本当によかったです。
― 全寮制に意味があるのですね。
ラグビーはチームワークが何より大事です。
約20年前、私と妻で面倒を見るからどうしても寮がほしいと大学にお願いをし叶えていただきました。
35人で寮がスタートしたのですが、それからめきめき強くなりました。寮生活はラグビーで共に戦うための心のつながりを作る大切な役割を果たしています。
― 今年こそ優勝ですね!
相撲のぶつかり稽古のような練習を取り入れ、当たり負けしないよう強化してきました。
今の4年生は1年生から試合に出ている子が多く、一昨年や昨年、悔しい思いを経験しているだけに、今年は必ず爆発してくれます。

あれほど気を付けていたのにコロナ感染者が出た時はショックでしたが、とにかく隔離だと皆をまとめました。ラグビーができなかったのが一番つらく、SNSでのバッシングもあり、ラグビーが再びできるのかも不安でしたが、応援動画のメッセージなどこんなに応援してくれる人がいるんだと知り、頑張ろうとポジティブに気持ちを変えました。自分たちだけではこの壁を乗り越えるのは到底無理でした。関係者の皆さん他多くの方の支えがあって今があることを感謝しています。
松岡大和 主将

再びラグビーができるようになり、言葉にならないほどうれしかったです。僕は日本代表としてサンウルブズでとてもいい経験をさせていただいたので、ぜひ生かして今年こそ絶対に優勝したい! どうか応援してください。
シオサイア・フィフィタ 副主将

天理大学ラグビー部
11月から関西大学Aリーグ戦スタート!

●11月7日(土) 15:00 VS 摂南大(天理親里グラウンド)
●11月15日(日) 14:00 VS 近畿大(神戸ユニバー)
●11月22日(日) 14:00 VS 関西学院大(神戸ユニバー)
*全国選手権は12月から。TV放映もあり

■天理市ラグビー部練習場:天理大学白川グラウンド(天理市和爾町)
 練習は、毎週火〜金曜 17時〜 いつでも見学できるよ!

SNSで天理大学を応援しよう!

yomiっこ2020年12月号掲載