〈大和郡山市〉PON!と生みだすアイデアでお米の可能性を広げる一家の挑戦/三男米

奈良で活躍する“奈良もん”
今回は、三男米(さんおとこまい)の植田 和彦さん、早苗さん、暉之希さん・衣武希さん・那臣希さんをご紹介!

本年7月、シンガポールで開催された「にっぽんの宝物 世界大会2026 in Singapore」にて玄米のポン菓子を加工したライスクラッカー「Rice Coins(ライスコインズ)」が準グランプリを受賞した。
同商品を手掛けたのは2025年に一軒の兼業農家から誕生したブランド「三男米」。お米の新たな可能性を広げる家族の挑戦について、代表の植田早苗さんに話を伺った。
三男米は大和郡山市の約3haの土地で栽培される県産ヒノヒカリの家族ブランド。米の消費量、米作りの担い手が減る現在、「さまざまな形でお米をもっと多くの人に楽しんでもらおう」と、米を使った加工品の製造・販売も行い、新しい米の食べ方を提案する。
米の生産は夫の和彦さんが、加工・販売を早苗さんが担当し、3人の息子は料理人、アクション俳優、農業高校生と異なる立場から活動を後押ししている。
左から、次男衣武希さん 長男暉之希さん 三男那臣希さん
農業高校に通う三男・那臣希さんの「将来、米農家を継ぎたい」という言葉をきっかけにその土台を作ってあげようと早苗さんが起業。ブランド名には、“三人の息子に何らかの形で関わってほしい”という願いを込めた。そして大和郡山市商工会が開催する創業スクールに通う中で出合ったのが「にっぽんの宝物」大会だった。
奈良大会では天日干し米を出品したが結果はふるわず。しかし、辞退者が出たことで全国大会への出場機会が巡ってきた。同じことをしても適わない、そう考えた早苗さんが目を付けたのが米作り同様、担い手が減っていた「ポン菓子」だった。
三男米をポン菓子にするアイデアは見事「記憶に残る体験部門」のグランプリを受賞。その後も、人前に出るのが好きなアクション俳優の次男がポン菓子職人のMr.PONとなり、4月から道の駅や各地のイベントで実演を続けている。
世界大会には、長男が料理人としてのアイデアや技を駆使しながら酒のアテやデザートに合うようにとポン菓子を改良し、前述の結果をもたらした。「はじめは私のやりたいことに息子たちを巻き込んでいるような形だったが、いつしか3人がそれぞれの知恵を出し合って本気で挑むようになっていて、とてもうれしかった」と早苗さん。
ブランドの立ち上げから約1年。ここまでを振り返り、「小規模で歴史も浅い、兼業農家でもここまでできるんだというところを見せたいという意地があった。三男米の活動を通じて息子たちのような次世代の若者が米農家だけでも食べていける世の中になるように、これからもいろんなアイデアを実現させていきたい」と語った。
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