「限られた予算のなかで、予期せぬ事態にも対応していただき、快適に生活させてもらっています」と語るのは、平群町のAさん。昨年リフォームした。
予期せぬ事態とは、床下が想像以上の湿気で、大引・根太が腐っており、大黒柱が床上1㍍ぐらいのところまでシロアリにやられ、内部がスカスカの状態だった。
大黒柱は2階母屋までの通し柱で、しかも四方から各部屋の桁、壁などが複雑に軸組み工法で組まれているため、柱の入れ替えが基本的に不可能。そのため、部分的な入れ替えで、強度を担保する補強をし、さらに部屋の空間を少しでも広く確保できるように工夫した。
また、マンションリノベーション物件では、リビングと隣の部屋との間仕切りに、引き込み戸を採用。戸を開放すると広いリビングとなり、閉めると6畳の個室として、入居者のニーズに対応できるよう設計した。各部屋の収納は住空間が狭くなるのでなくす代わりに、3畳のウォークインクローゼットを中央に配置。壁には天然杉板を貼り、間接照明を入れるなど、デザイン性にもこだわっている。