第17回山寺おしょうのお悩み相談|主人を数年前に亡くし、のんびりと一人暮らしを送っている70代前半のものです。

【お悩み】主人を数年前に亡くし、のんびりと一人暮らしを送っている70代前半のものです。

今般の物価高で息子家族の生活苦を応援のつもりで、苦しい時は言ってほしいと伝えていたら、いつの間にか数百万円の援助となってしまいました。
年金暮らしで収入のないことを思うとちょっと援助し過ぎたように思い、一人落ち込んでストレスを溜めております。お金は返してねと伝えていますが、多分全額は返してもらえそうにないし、今は年金で何とか暮らせていますので良いのですが、気持ちが晴れなくてつらいです。親バカだと思います。心が安定する方法を教えていただけるとうれしく思います。
(香芝市 三毛猫)

執着を取り去る努力こそが幸せへの道です

私が子どもなら大変助かっていると思います。しかしながら、親というものは子どものためならと思いつつ、自分を苦しめている方が多いです。
私の周りでも、親の介護のためと仕事を辞めて、自らも年金生活をしながら親を病院に連れて行くなどあくせく働く人や、子どもたちもいるのに助けてとは言わずに、自分の時間を介護に孫の世話にと費やしている人など、そんな人たちの話を聞きながら日々大丈夫かなと、心配しております。なかなか子どもに一緒に住んで介護を手伝って、とは言いにくいものです。親の心、子知らずと言います!
今は特に個人の時代になって、家を守る、家族を助ける、という意識が低下しているようです。貸すお金は無くすお金と言いますし、借りるお金も無いお金、お金という執着を取り去る努力こそが、幸せの道です。
これは、大昔からの問題です。2400年前のソクラテスもお金を使うためには魂の徳(自分自身を磨くこと)が重要で、どう使うかが大事だと言っています。お釈迦様は、お金は無我であり妄想であるので執着を無くしなさい、と言いました。孔子はお金は、貪欲(欲をかくこと)を無くし、賢明に使いなさい、と言っています。
どの偉人もお金に対してはあなたの悩みと同じく向き合っているのです。お金に執着せずに生きることが良いようです。過去を振り返らず、これからどう使うかに執着してください。
まずは知ること、お釈迦様は、出家者に対してはお金を稼ぐことを禁止されました。在家者に対しても、煩悩や欲にまみれず社会のためになるようなお金をもうけることが大事だと言っています。
子どもに貸したお金は、投資をしたと思ってください。そして、子どもには「お金は返さなくていいから、私が亡くなった時の供養のお金にして!」と言い聞かせてください。
息子が家族や親戚と共に手を合わせ、楽しくあなたのお話をしている姿を想像してください。こんなうれしいことはないでしょう!
あなたの中に子どもが幸せならという素晴らしい仏心があるなら、お金の執着(貪欲)から離れて、計画的なお金の使い方(賢明)を模索してください。
あなたは幸せですよ! 時間があれば、魂の徳も考えてみてはどうでしょう。それともう一つ、お金への執着は認知症の引き金になると言われます。認知症の始まりは、まず財布のお金が無くなったと言う人が多いそうです。だからこそ、お金にとらわれず、忙しく生活すること、徳を積むためにできることを考えてくださいね。
私は寺社仏閣巡り図書館巡りをおすすめします。歩いて行ける所なら無料で健康維持になるからです。そして心を磨きましょう!
回答者

大塚 知明 師

真言宗醍醐派妙法寺(大師山寺)住職
当山派修験大先達
ならどっとFM78.4MHzにて「山寺おしょうのラジオ法話」を放送中!
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