〈奈良市〉知らないなんてもったいない!南米出身ガイドが語る奈良の物語/クラウディオ・ボチャタイさん

奈良で活躍する“奈良もん”
今回は株式会社きみとならトラベル(Tours 2 Nara)のクラウディオ・ボチャタイさんをご紹介!

静寂に包まれた夜のならまちで7月11日から、ナイトツアー「ならまちゴーストウォーク」が始まった。ならまちに残る民話や伝承を聞きながら、提灯を片手に夜の路地を歩くツアーで、日本語版と英語版がある。
同ツアーの案内人はアルゼンチン出身のクラウディオ・ボチャタイさん。本年3月に来日、移住し、現在は、株式会社きみとならトラベル(宇陀市)の英語・スペイン語のツアーブランド「Tours 2 Nara」で、ガイド事業本部長を務めている。
来日するまでは、アルゼンチンに支社を置く日系企業や、国際機構、在外公館で通訳や広報の補助員などとして13年、日本に関わる仕事に就いていた。移住を決めたのは、奈良のことが好きな友人の案内で奈良を訪れたことがきっかけだった。
移住するまでに奈良へは9回訪問した。奈良公園や東大寺だけでなく、県内各所を見て回ったという。その中で特に印象に残ったのが月ヶ瀬を訪れた時だった。
「私が訪れた時は雪の影響で梅の開花が遅れていて観梅は楽しめませんでした。しかし観光施設で案内をしてくれた方をはじめ、地域の人と話す中で、親切さや温かみを感じた場所でした」
こうして県内各地を回る中で、奈良には魅力がたくさんあるのに知られていないのはもったいない、もっといろいろな場所を見てもらいたいと思ったクラウディオさん。加えてアジア系の訪日客に比べて欧米系の訪日客は奈良公園周辺以外の情報に乏しい感覚があり、何か自分に手伝えることがあるはずだと、奈良に移住しツアーガイドになった。
案内するにあたってはきちんと典拠を辿れる正確な情報を提供することを大事にしている。インターネットで調べるだけでなく、図書館の郷土資料のコーナーにこもって勉強に勤しむ日もあるそうだ。
とりわけ日本の宗教観というのは外国人にはややこしく、神社やお寺の区別がついていない人も。奈良には修験道をはじめ神仏習合の姿を残す場所も多く、より難しいのだとか。数多の情報の中から焦点を絞って整理した上で伝えることを心掛けている。
「一見、単なる建物や自然の風景だとしてもそこに人間の思いや願いのこもった話や、歴史的な背景が秘められている、この奥深さが奈良の魅力。せっかく奈良に来て鹿だけを見て帰るのは本当にもったいないと思うので、県内各地を知ってもらうとともに、観光客の分散にも協力していけたら」。

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