〈奈良市〉7/11START!ならまちゴーストウォーク/奈良唯一のナイトツアーby異邦人

静寂に包まれた夜の奈良町を巡るミステリーツアー
昼間にはない古都の夜の空気を体感

2026年夏、奈良町初の夜間ガイドツアーが始まりました。企画したのは株式会社きみとならトラベル。奈良の魅力発信ツアー運営会社ですが、案内人は何と外国人。
コースは天平時代から平安時代にかけての伝説が色濃く残る奈良町の路地歩きです。『日本霊異記』や民話・伝承を基に、そこに秘められた願いや哀しみに耳を傾ける2時間コース。猛暑の夏に背筋も凍る時間をお愉しみください。
案内人のクラウディオさん
心配なかれ、外国人ガイドさんはちゃんと日本語で案内します。奈良の魅力と奥深さに魅かれて、今年3月にアルゼンチンから移住し、奈良を特化したガイド会社で働き始めたクラウディオ氏。
時に関西弁やジェスチャーも交えながらユーモアたっぷりの名案内人です。いえ、日本人より語彙は豊富かもしれませんよ(笑)。

1300年の歴史に刻まれた人々の想いが息づく路地
奈良時代から続く寺社仏閣が点在。そのわけは…

日もほぼ落ちた19時半。集合・スタートは猿沢池のスターバックス前。観光客はほぼ姿を消し、家路を急ぐ人がちらほら。最後のおねだりにとねぐら入りする前の鹿が数頭。
少人数制のツアーなので、軽く自己紹介して和んだところで、まずは猿沢池にまつわる物語と、すぐそばの采女神社をチェックして、手にした提灯を道灯りに闇に包まれ始めた奈良町へ向かいます。
猿沢池の南を流れる率川の嶋嘉橋にも下に何体もの石仏を乗せた舟形「率川地蔵尊」。河川工事で見つかった石仏を集めて地元で供養されているとのこと。
「お盆には赤いよだれ掛けが架け替えられます。ボランティアいかがですか」とクラウディオ氏。地元情報もバッチリです。
続いて、その先の四つ辻の小さな猿田彦神社。道祖神として鬼門を守ってくれていますがここにも悲しい物語がありました。
まっすぐ南へ進み、奈良町のランドマークの一つ「菊岡漢方薬店」から右折れし、街並みのあちこちの軒にぶら下がるお猿さんを追いつつとあるお堂へと向かいます。

ならまちのランドマークの庚申堂

案内されたのは屋根にも軒にもお猿さんがいっぱいの庚申堂。「今年は何年?」から始まってお堂にまつわる伝承、ぶら下がっていた猿の由来をわかりやすく説明後、すぐ先の暗い路地前へ。
そこも元興寺伽藍の一つだったところだとか。さてその次の行き先は参加者が怖々引いたお札に見えたものが目当てです。鳥居と犬を目印に行ったのは…。

お札が導く先にあったものは…?

夜目にも朱い大鳥居と左右に阿吽の狛犬が控える御霊神社でした。ここでは天皇の一家にまつわる不思議な結末の物語。まだその祟りが残っているかと思われましたが、実は縁結びの神様として有名になったそうです。
元興寺塔跡では「最近、奈良博から国重文の仏さまが帰ってこられています」と、新情報を交えながら、奈良時代ここ場所で続いたある事件の下手人捕り物帖。その話の途中に不気味な声。空耳ならいいのですが…
世界遺産の元興寺門前を経て、とある路地へ入り込みました。ここで再び行き先を決めるお札選び。ゲストが引き当てたお札の絵をもとにある場所へと向かいます。

この場所では鹿にまつわる、背筋も凍るような物語が展開されました。すぐそばで夜遊び中の鹿が1頭、「ぼくの遠い先祖様がそこにおるねん」とでも言いたげにたたずんでいました。

そこから出発地まで戻って解散。参加された皆さん、「いやぁ、楽しかった(^^♪」「ほんと、面白かった。定番にはない深掘りツアーを体験できた」「昼間は歩いたことあるけど、背景にこんな物語が隠れていたなんてね」「友達にも教えてあげよう」「今度は英語ツアーの時に参加しようかな」などと、口々に話しながら家路に就かれました。
最後にみんなで記念写真♪