HOME > 美容・健康 > メディカル最前線vol.43 西の京病院 糖尿病内科

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yomiっこ2022年1月号掲載

ライター:

医療法人 康仁会 西の京病院【糖尿病内科】

糖尿病は気づかぬうちに罹患・進行
患者自身が主治医、医者は助っ人!

現代の〝国民病〟といわれるほど増加傾向にある糖尿病。自覚症状が現れにくく、進行すると合併症を招くなど命にかかわる怖い病気だ。〝早期発見・早期治療で健康寿命を延ばそう〟と、糖尿病専門医を中心にケアチームが一丸となって患者のサポートに当たっている西の京病院「糖尿病外来」で、部長の石塚健医師に話を伺った。

糖尿病内科部長

石塚 健 医師 ISHIZUKA KEN

日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・日本糖尿病学会専門医・研修指導医
※同内科は奈良県糖尿病診療ネットワーク専門医協議会に参画し、地域の糖尿病診療(治療方針や合併症検査)をサポート中。
先生の健康法
電車通勤の前後、自宅から合わせて片道40分の徒歩は汗ばむぐらい。さらに他科に入院中の患者さんの血糖管理もしており、診察のため院内の各棟を歩き回っています(笑)。

■糖尿病とその症状

糖尿病は、インスリン(膵臓から分泌されるホルモン)の分泌量低下やその作用が低下し、血液中のブドウ糖が増えてしまう病気。これを高血糖といい、この状態の慢性的なものが糖尿病だ。左記のような症状があったら要注意!

高血糖のサイン

☑ 頻尿・多尿(尿が甘い匂い・泡立ち)
☑ のどが渇きやすい
☑ 水分を取る量が多くなった
☑ 体がだるい、疲れやすい
☑ 食べているのに体重が減った
この症状が出るのは、かなりの高血糖になっていることが多い‼!!

■糖尿病の種類

糖尿病は圧倒的に2型が多い。
・2型糖尿病 … 糖尿病患者の95%を占め、40代以上に多いが、若年発症も増加している。遺伝的なものや食べ過ぎ・運動不足などの生活習慣の乱れが原因で発症する。
・1型糖尿病 … 膵臓のインスリンを分泌する細胞(=β細胞)が壊されることで発症。小児~思春期に多いが、中高年でも認められる。口の渇きや頻尿などの高血糖症状が出現し、発症することが多い。
・妊娠糖尿病
・その他

■検査方法と診断基準

血糖値とHbA1c(へモグロビン数値)の測定で診断。

HbA1c

… 過去1〜2か月の平均的な血糖値がわかる検査で6.5%以上は糖尿病型。

HbA1cと血糖値共に糖尿病型を示すと糖尿病。血糖値のみの糖尿病型でも口渇や多尿、網膜症が認められる場合も糖尿病と診断される。

■判定基準

【正常型】
空腹時血糖値 110mg/dl未満
75gOGTT負荷2時間後血糖値 140mg/dl未満
【糖尿病型】
空腹時血糖値 126mg/dl以上
75gOGTT負荷2時間後血糖値 200mg/dl以上
随時血糖値  200mg/dl以上
【境界型】
正常型と糖尿病型の中間で、糖尿病予備軍
※75gOGTT:75gのブドウ糖を溶かした水を飲み、血糖の上昇程度をみる検査

■治療
糖尿病のコントロール、主治医はあなた自身!

血糖コントロールの基本は、食事と運動。生活習慣を見直し、必要な量をバランスよく食べることと、無理なく楽しめる運動(食後がベター)の継続がカギだ。
治療の3本柱

食事療法

・適正なエネルギー量
・栄養バランス
・規則的な食事習慣

運動療法

・糖を取り込みやすく、インスリンの効きが良くなる体作り(筋肉は糖を消費するだけでなく、糖の貯蔵庫としての働きも持つ)

薬物療法

・食事や運動療法でうまく血糖コントロールができない場合に飲み薬やインスリンなどの注射薬

■怖いのは合併症とがんリスク

初期の糖尿病は自覚症状が現れにくく、神経障害、網膜症、腎症や心筋梗塞など、知らないうちに忍び寄る合併症が怖い。「また糖尿病があると、膵臓、肝臓、大腸のがんリスクが上昇すると言われています。定期健診で〝要再検査・要受診〟だと、症状がなくても必ず受診を」と先生。

詳しくはこちらの記事でも紹介!
https://www.narakko.jp/nishinokyohospital202012/

Doctor’s comment

1に食事、2に運動で、医者はその手伝い程度。自己管理が大切な病気です。
合併症予防のための目標はHbA1c7.0%未満

■教育入院で糖尿病克服の生活習慣づけ

同院では「教育入院」(原則2週間/希望により調整可)を行っており、血糖コントロールをしながら、専門スタッフの指導で糖尿病治療の生活習慣を身に着けることができる。

専門医を中心に糖尿病チームが 治療をサポート!

糖尿病チーム(医師・看護師・栄養管理士・薬剤師・理学療法士・臨床検査技師・放射線技師など多職種)が連携を取り、糖尿病合併症の有無や程度を調べる詳細な診察・検査・指導を行い、治療方針の見直し等に役立てている。

■問い合わせ/患者支援センター TEL.0742-35-2219
■取材協力/医療法人康仁会 西の京病院 TEL.0742-35-1122(メディカルプラザ薬師西の京事務局)奈良市六条町102-1
https://www.nishinokyo.or.jp/

※最新の情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください