メディカル最前線vol.79 苦痛のない内視鏡診断で消化器疾患を早期発見・治療!

日本人の2人に1人はがんにかかり、死亡原因の第1位。だが早期発見・治療で治る時代にもなった。特に消化器系のがんの完治率は高い。そこで消化器がんの早期発見に有力で、かつ苦痛のない内視鏡診察について、検査実績年間9千件超、内視鏡学会認定施設・西の京病院消化器内視鏡センターで、同院の院長でもある塩谷淳医師に話を伺った。
先生の健康法

院長・消化器内科部長
・総合健診センター長

塩谷 淳 医師/SHIOYA MAKOTO
(写真中央右)

腸が喜ぶ食物繊維と添加物の少ない食品を摂り、週2回テニス、毎朝スクワット♪

消化器内科副部長
田辺 利朗 医師/TANABE TOSHIROU
(写真中央左)

サイクリストです♪ 下腹部を冷やさないことと、歯を大切にしています。

消化器内科医長
西尾 昭宏 医師/NISHIO AKIHIRO
(写真左)

競技級のサイクリストです♪ 週2の筋トレと週3のランニングでトレーニング。

消化器内科医長
川端 一美 医師/KAWABATA KAZUMI
(写真右)

西大寺から自転車通勤、栄養管理士の指導下で健康ダイエット中!
「全てのがんにおいて、早期発見・治療することが重要です」と塩谷先生。特に消化管のがん(食道・胃・大腸)は、早期発見できればほとんどが完治するという。「それだけに消化管系の食道、胃、大腸のがんで命を落とされるケースが少なくないのは、残念でなりません」と話す。
「消化管のがんこそ早期発見が有用ですが、問題は内視鏡検査が苦痛を伴うので、定期検査から足が遠のきがちなことです。そこで苦痛を伴わない検査をと、9年前から鎮静下内視鏡を始めました」
鎮静下とは、麻酔を使った状態のことで、その麻酔は効きが早く、めた後はすっと消えるタイプ。リカバリールームで休息、覚醒後の帰宅となるので車で来院した人でも安心だ。また胃と大腸の同日検査もでき、1回の検査で済む。
しかも「胃がん・大腸がん共に、早期発見によって内視鏡治療・完治が可能です。
つまり、内視鏡で患部を切除するので、改めての開腹不要・臓器温存ができるということです」と先生。定期的な検査受診が望まれる。
胃カメラ・大腸カメラ共に、より正確な診断に至るためには、特殊光を当てて拡大ズーム機能による画像強調観察が有用だが、スコープ径が太くなり、身体的負担が大きい。
そこで同院では、患者の精神的・身体的負担を取り除くため、鎮静下での画像強調観察を行っている。
最新鋭のハイビジョンカメラを用いた鎮静下内視鏡検査は精度も高く、従来よりも短い時間でより的確な診断ができます。
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受診者の声
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最近、「次は何年後に受ければいい?」という質問が増えました。ピロリ菌やポリープの状況などを診てリスクを判断、「〇年後に」とか答えていますが、それだけ受診が楽になったということでしょうね。
最先端・
ハイレベル
診療!

内視鏡検査のメリット

胃カメラ
バリウム検査では見つからない凹凸のない食道がん・胃がんを早期に発見可能。ピロリ菌の有無も識別でき、胃がん罹患リスクの予測と予防に役立てられる。
大腸カメラ
大腸ポリープ切除が可能。大腸ポリープは「前がん状態」ともいえる病態であり、欧米からの報告では、発がんに関わるとされる大腸腺腫性ポリープを全て切除することにより、76~90%の大腸がん抑制効果が得られたとされている。
検査だけでなく治療も兼ねられ必要以上の生検もない!
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検査担当医は10年以上の
経験を持った内視鏡専門医と、
看護師・臨床工学技士などが
ワングループで!

主に画像強調観察可能なスコープを用い、鎮静下で検査を行います。受診者の苦痛もなく、我々も診断に集中できます。肝臓・胆道・膵臓疾患、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病など)についてもご相談ください!

検査室の拡大と
リカバリールーム完備、
検査待機室の充実

薬師寺(双塔)など眺望がいい待合室
検査室とリカバリールームの増設で、検査の流れがよりスムーズ、プライバシーも配慮

内視鏡検査

診療:月曜~土曜の午前・午後

■問い合わせ/患者支援センター TEL.0742-35-2219
■取材協力/医療法人康仁会 西の京病院 奈良市六条町102-1/
https://www.nishinokyo.or.jp/

基本情報 Basic Information
西の京病院/にしのきょうびょういん
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