【お悩み】夫が子ども嫌いです
小学校6年生と2年生の子どもがいます。夫が子どもにとても冷たく当たります。我が子なのに、かわいいと思えないようです。特に次女が夫に甘えようとすると、「忙しいから」とイライラした様子で寄せ付けません。「パパはお仕事で疲れているから」と言い聞かせますが、子どもが委縮して育たないか心配です。男性はそういうところがあるのでしょうか。
(奈良市 M)
傷を癒やす力を子どもにつけましょう
子どもに影響がないかというと、あると思います。特に昔から『三つ子の魂百まで』と言われるように、小さいときの記憶はどこか残っており、人生に影響することが多いと思います。
保育所の先生もよく言っておられました。小さいときの性格は大人になっても変わらない、だから、大人になったその子どもに会っても変わってないなぁと思うことが多いと言っていました。しかし子どもは様々な環境の中で生きていくので、親の接し方ひとつで人生を決められるものではありません。
心の成長は五感によるものが多いです。般若心経の中にも『眼耳鼻舌身意』と出てくるように、感覚器官が刺激を受け、それが心を決めていると言っても過言ではありません。
それよりも子どもが嫌いという大人の問題もあると思います。子どもが嫌いというのは男性に限ったことではありません。私のところに相談に来る方のなかにも、女性で子どもが嫌いという方がおられます。そういった方々のほとんどが親との関係、子どものときに親に冷たくされた、よくたたかれていた、親が忙しくて遊んでもらえなかったなど、幼少期の心の傷がある人だと思われます。
だから少し理解をしてあげてください。そんな方には優しく接してあげてくださいね。子どものためにもお父さんに「もっと優しく」とか「かわいがって」と願うよりも、この負の連鎖を立ち切るためにも、ご先祖様にしっかり手を合わせ、夫婦の仲の良いところを子どもに見せつけましょう。
子どもは親の鏡だと言われます。親の行動をしっかり記憶します。お父さんが怖いという記憶より男性を怖がる記憶にしないように! お母さんがお父さんと仲良い姿をたくさん見せて、男性は良い存在であると記憶に残してあげましょう。子どもの前で私はお父さんが好きとアピールしましょう。子どもの成長にはそれが一番良いことです。
仲良くする夫婦、また楽しそうに食事を作ったりプレゼントしたり、そんなお母さんを見ることの方が、子どもはきっと良い家族、良い夫婦を自分たちで見つける人になると思います。お経にある五感に良い刺激を与え続けることが、子どもの人生には一番良い成長を促すということを忘れないでください。
もう一つ、動物を飼うことをお勧めします。子どもたちに親と同じ人間にならないように、「子どもが好きだ。弱いものが好きだ」と思えるように、育てる喜びを教えてあげてください。重要なのは、心に傷を作らない努力より、その傷を癒やす力がある人を作ることが一番です。お寺参りやお墓参りもその手段の一つです。
回答者
大塚 知明 師
真言宗醍醐派妙法寺(大師山寺)住職
当山派修験大先達
当山派修験大先達
