二十四節気|啓蟄

二十四節気でめぐる奈良の風景

「奈良折々 NARA-ORIORI

悠久の歴史と文化が息づく古都・奈良では、1年を通じて変化に富む自然の風景、長い歴史文化に基づく数多くの祭礼や行事、旬の食材に恵まれています。そんな四季折々の「奈良」を二十四節気ごとにご紹介いたします。

「二十四節気」とは...

古代中国でつくられた季節の区分法で、太陽の動きにあわせて1年を24に分けたもの(一つの節気は15日程度)。季節の訪れをひと足先に察知することができ、天候によって左右される農作業の指針として今でも使われています。 そして、二十四節気をさらに3等分し、季節の風物を表したものが「七十二候」。 それぞれに美しい名前が付けられており、四季よりも細かな季節を文字でも楽しみ、感じることができるのです♪ (今では新暦(太陽暦)が使われているので、現代の四季と二十四節気による四季には少しずれがあります)
二十四節気

啓蟄けいちつ

3月5日~3月20日頃

だんだんと気温が高くなって、雪から春雨に変わり、氷が溶けて水となる。
地面の土も徐々に潤い、草木が芽生える頃です。昔から、農耕の準備を始める目安とされており、春一番が吹くのもこの頃です。といっても、本格的な春の温かな気候はまだまだで、三寒四温を繰り返しながら春の訪れを待つ季節。

七十二候:第7候

蟄虫啓戸
(すごもりむしとをひらく)

3月5日~9日頃

二十四節気の啓蟄と同じ意味。虫たちがごそごそと地中から顔を出す様子を「戸を啓(ひら)く」と表現しています。
Photo:「春の日差し(奈良市)」©漆間祐晃
七十二候:第8候

桃始笑
(ももはじめてさく)

3月10日~14日頃

桃の花が開き始める頃。「笑う」と書いて「さく」と読ませているところをみると、花がほころんでいる絵が頭に浮かびます。
Photo:「西吉野の桃源郷(五條市)」©漆間祐晃
七十二候:第9候

菜虫化蝶
(なむしちょうとなる)

3月15日~20日頃

菜虫とは畑の菜葉につく青虫のことで、一般的にはモンシロチョウの幼虫のこと。厳しい冬を越し、さなぎとなって美しい蝶へと生まれ変わる、なんともドラマティックな変化です。
Photo:「菜の花と蝶(奈良市)」©辰巳利之

啓蟄の奈良

旬情報

歴史の郷に乱れ咲く「桃源郷」

平群町の福貴畑地区、斜面一面に桃、紅白モクレン、レンギョウ、サンシュユ、ボケ、ツバキ、桜など、春の花が咲き乱れます。

[立ち寄りスポット]

旬情報

閻魔王も心和む白毫寺の「五色椿」
閻魔王も心和む白毫寺の「五色椿」 樹齢約400年の五色椿は、県天然記念物です。
住所:奈良市白毫寺町392
拝観時間: 9:00~17:00

[立ち寄りスポット]

志賀直哉旧居(奈良市)

説家・志賀直哉が昭和4年(1929)から9年間住んだ住居。
住所:奈良市高畑町1237-2
営業時間:9:30~17:30(3月~11月)、9:30~16:30(12月~2月)

戻る