『日本書紀』巻第五「崇神天皇」の頃に出てくるお話です。天皇の姑にあたる倭迹迹日百襲姫命は聡明で、武埴安彦の反乱を予知して天皇を助けたこともあり、今で言う知的美人というところでしょうか。その姫が大国主神といっしょに国作りを完成させた大物主神の妻となります。でも大物主神は、昼は来ないで夜だけやってきます。それで姫はこう言います。「あなたは、いつも昼はおいでにならないので、そのお顔を見ることができません。どうか、もうしばらくいてください。朝になったらあなたの、うるわしいお姿が見られるでしょうから」と。