メディカル最前線vol.8 西の京病院 脊椎センター

脊椎外科専門医による診断と治療で早期の社会復帰!

その腰の痛み!! 足のしびれ!! 腰部脊柱管狭窄症かも!

国民病と言われるぐらい日本人の腰痛持ちは多いという。その痛みや原因はいろいろだが、腰を伸ばすのがつらい、足にしびれやだるさ、痛みがあったり、歩き続けるのがつらくてすぐ立ち止まったりする、などの症状は、腰の神経を圧迫する椎間板ヘルニア脊柱菅狭窄症腰椎すべり症などによるものかもしれない。その病気の治療で新たなスタートを切った西の京病院脊椎センターの向井克容センター長に話を伺った。

腰部脊柱管狭窄症とは?

老化に伴い、腰骨の中の神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫されることで、足の痛みやしびれ、歩行障害を引き起こす病気。歩くと痛みやしびれが出て、腰をかがめて休むと症状がマシになるのが特徴だ。

腰部脊柱管狭窄症はMRI検査で診断

下の写真は、腰部脊柱管狭窄症の患者さんのMRI画像。矢印の部分で腰骨の神経が強く圧迫されている。この神経は足のほうに走っていく神経なので、症状が足に出てしまうのだ。

腰部脊柱管狭窄症MRI画像

また、腰骨にズレが生じる腰椎すべり症に伴って脊柱管狭窄が生じる場合もある。下の写真は、矢印の部分で腰骨のズレにより脊柱管が狭まり、神経が強く圧迫されている。

腰椎すべり症

適切な治療で症状の改善

鎮痛剤など薬での緩和治療で症状が改善する場合があるが、薬で神経の圧迫が取れるわけではない。症状が強くなると手術で神経の圧迫を取り除くことも必要になってくる。

手術前

矢印の部分が神経で圧迫されている

手術後

圧迫がとれて神経が膨らんでいる

様々な手術法があり、骨の変形が比較的軽度な場合には、内視鏡で骨を削って神経の圧迫を取り除く。2㌢ほどの小さな切開で手術が可能だ(※場合により大きな展開になることも)

 病変すべてに対して内視鏡だけで対応できるわけではなく、腰骨のぐらつきや変形が強い場合には、金属機器での固定手術が必要となる。

手術翌日から離床

できるだけ小さな傷で負担が少ない治療を行うので、基本的に手術翌日から歩行練習を始められる。

脊柱管狭窄症は加齢性変化です。足腰の症状でお悩みの方、老化現象とあきらめずにご相談ください。病状に合ったベストな治療法を提案します。少しでも質の高い生活を楽しみましょう。

整形外科専門医・脊椎センター長
向井克容 医師

【Best Doctors 選出】
ベストドクターズ社から、医師同士の評価によって選ばれる“The Best Doctors in Japan 2018-2019”に選出。2012年から8年連続で選出。

取材協力/医療法人康仁会 西の京病院
TEL.0742-35-1122(メディカルプラザ薬師西の京事務局)奈良市六条町102-1
https://www.nishinokyo.or.jp/

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