【大和高田市】石園坐多久虫玉神社/龍王宮

●いそのにいますたくむしたまじんじゃ/りゅうおうぐう

どんな神社?

通称「龍王宮」の名で知られる神社。創立年代不詳ですが、大和高田市唯一の式内大社です。第3代安寧天皇の「片塩浮孔宮」推定地でもあります。ただし付近の「片塩町」や「浮孔駅」は伝承に基づく近代地名(駅名)です。

主祭神は建玉依比古命建玉依比賣命を祀ります。2柱は八咫烏の名で知られる賀茂建角身命を父に持つ兄妹神です。「龍王宮」という通称は江戸時代頃から呼ばれるようになったそうですが、配祀される豊玉比古命豊玉比賣命がそれぞれ海神・龍神として知られることから、この2柱に因んでいるのかもしれません。

また一説では神社周辺の地域(葛城)には機織り集団が住んでおり、社名の「多久蟲」は蚕を意味することから養蚕機織りの神が祀られていたのではないかと考えられています。

義経が愛した静御前ゆかりの地

神社付近一帯は礒野(いその)と呼ばれ、静御前の母・礒野禅尼の故郷と言い伝えられています。夫の義経を追う源頼朝に捕らえられるも、白拍子の名手らしく夫を思う見事な舞をさしたために許され、その後 礒野村に帰ります。

礒野村では笠神の森にある明神さまに病気平癒を祈ったといい、その笠神の明神様が現在、龍王宮の境内に遷され祀られています。毎年12月には白拍子舞が奉納されます。

右の社殿左に笠神明神を祀る
基本情報 Basic Information
石園坐多久虫玉神社/龍王宮/いそのにいますたくむしたまじんじゃ/りゅうおうぐう

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