〈生駒市〉古民家に水道を!フリースクール和草がクラウドファンディング(6月末迄)

 生駒市で活動する一般社団法人和草(にこぐさ、溝口雅代代表)は、主に不登校児童の居場所づくり、学び処のためのフリースクールを運営。現在、生駒市や奈良県内、大阪府在住の小1から中学生1年生まで約20人が通っています。

 実は彼らが拠点としている生駒市小平尾町にある古民家では、水道管が老朽化していて、トイレやキッチンはじめ水が一切使えない状況なんです。トイレは近くの児童館や公園を利用。気軽に手も洗えません。水は屋外から毎回タンクで運んでいるそうです。

トイレと水が使えるように。クラウドファンディングに初挑戦

 そこでこの度、利用する皆が安心して集える場所にするために、水道工事ならびにトイレとキッチンのリフォームを行う「クラウドファンディング」を、フリースクールの保護者コミュニティ「にこママcafe」のメンバーが中心となり、実施することになりました。

「食と学びで人が繋がる」を活動理念とし、食育を大切にしてきた和草にとっても、水が使えるキッチンは必要不可欠。水が使えるようになれば「給食を食べたい。料理教室したい」といった、子どもたちの夢も一気に広がります。将来的には、モーニングやカフェメニューを出して、地域の人や遠方の人も気楽に来られる開かれた場所にしていくことも考えているようです。

開始5日間で150万円を達成! 現在 キッチンリフォームの250万円に挑戦中!

 最終目標額は300万円。5月半ばにスタートしたところ、最初の目標である「水道工事費」100万円は、なんと30時間で達成。さらに2ndゴールの「トイレ2か所のバリアフリー化」150万円も5日でクリア。現在、「キッチンリフォーム」も含めた3rdゴールの250万円に挑戦中(5月20日現在)。期間は6月末まで。

 リターン内容は、寄付金額に応じて、同法人が運営する「たわわ食堂」のランチ券や「にこママcafe」の招待、フリースクール体験などを予定されています。

地域の孤立した高齢者の方、不登校の家族さんとも繋がれる。誰もが来れて、立ち寄れて、ホっとできる。そんな開かれた場所にしたいですね。クラファンを通じて、和草を知っていただくきっかけになれば幸いです」と、意気込みを語ってくれた「にこママcafe」の皆さん。

 がんばる彼女たちを、ぜひ応援してみませんか! クラウドファンディングのページは、キャンプファイヤーサイトで公開中。「和草 クラファン」「和草 キャンプファイヤー」で検索ください。 

<和草(にこぐさ)について>
 フリースクールといっても内容はさまざま。一般的に多いのが、ビルの一室で、遅れた勉強を取り戻す学習支援を目的としたタイプです。一方、和草では学校に馴染めずに自身を責めている児童が「ここにいて良いんだ」と思える“居場所”を提供しています。

 和草では、その日のカリキュラムは子どもたちが主体的に決め、ダンス、科学などを講師が日替わりで指導。「授業に追いつかなくてはいけない」「授業に置いていかれる」という概念はなく、それぞれがやりたいことを追求できる空間。また常時数種類の野菜を自然農で育てています。和草に来た日を出席扱いにしてもらうよう、地域の小中学校とも連携。このような居場所型のフリースクールは奈良でもここくらいなんだそう。

 また小平尾町の地元の皆さんも協力的。3月に開催した自主企画のマラソン大会では、近隣のお母さんらが「給水所を作ってあげるね」と、子どもたちのために名前の書いたペットボトルを用意してくれたそうです。

 保護者の皆さんからは、「緊張が強く体が固まっていた子どもが、いまや崖みたいなところも駆け回る。表情も豊かになりました」「学校に復帰するのがゴールだったのでしんどかったですが、ここに来て救われました」「親である私自身も、保護者という立場でなく一人の人間として、やりたいことにチャレンジできます」と、たくさんの喜びの声が聞かれました。

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